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パソコンで遊べるフライトシム

フライトシム

パソコンで遊べるように開発されたフライトシムはとにかくリアルなのが特徴。

家庭用ゲーム機向けに開発されたフライトシムは、ハードウェアの性能や、コントローラーの操作の制約などから操作範囲が制限されていたり、操縦自体が簡易的で難易度が低く抑えられる傾向にありますが、パソコン向けのフライトシムの場合はそういった制約をあまり考えず、とにかくリアリティを追求する傾向にあるようです。

ここではパソコンで遊ぶことのできるフライトシムをいくつか紹介していきます。

Microsoft Flight Simuiator

Microsoft Flight Simuiatorはパソコン向けフライトシミュレーターの老舗タイトルの一つ。

もともとはSubLOGICという会社が1979年にApple Computerの販売していた“Apple Ⅱ”という最初期の家庭用パソコン向けに開発したもの。

当時のタイトルは“Flight Simuiator Ver.~”となっていましたが、マイクロソフトがSubLOGICから販売権を買い取ってからは、タイトルに“Microsoft”を冠して現在のタイトルになっています。

SubLOGICはMicrosoftの社内開発スタジオ“ACES Studio”として存続し、これ以降もFlight Simuiator(以下FS)シリーズの開発を継続し、その後はおおむね2~3年ごとに新作をリリースしていました。

一時期は『FSをプレイするためだけにパソコンを買った』と言わしめるほどの人気タイトルでだったそうですが、2009年にMicrosoftは事業再編のためにFSの知的財産権販売権を航空宇宙事業大手のロッキード・マーティンに売却。

2007年にリリースしたFSXが、FSシリーズの事実上の最終作となってしまいました。

このままMicrosoftから新しいフライトシムがリリースされることはないだろうと多くのファンが考えていたところ、突如としてリリースされることが発表されたのが、現在リリースされている“Microsoft Flight Simuiator(以下MSFS)”です。

MSFSは開発のテーマとして「地球上の地形をまるごと再現する」ことを掲げていて、2ペタバイトに上る衛星画像・航空写真、さらにはbing MapsのデータやOpenStreetMapのデータなどを取り込み、全世界のあらゆる地形、建物、樹木の3Dモデルを自動生成することで、地球上のほとんどの場所をリアルに再現しています。

デフォルトの状態で収録されているは

  • 世界の200万以上の都市や街
  • 15億の建物
  • 2兆本の樹木
  • 37,000箇所の空港

これらの多くは衛星写真の画像をもとにAIが自動生成していますが、一部の主要都市についてはbing Mapsの3Dモデルがほぼそのまま表示されているほか、著名なランドマークや特徴的な空港は手作業で精密にモデリングされています。

MSFS以前のフライトシムにも空港や都市のモデリングのリアルさを売りにするものは数多くありましたが、MSFSは過去のフライトシムとは比較になりません。

コクピットからの景色はまるで実写のようで、本当に飛行機を操縦しているような感覚を味わうことができます。

残念ながら飛行機の性能や機能の再現については微妙な感じですが、ユーザー有志の開発したアドオンと呼ばれる追加ソフトを導入すれば、実機にかなり近い操縦特性や、機能を再現することができるため、特定の機体のシミュレーターとして簡易的な訓練を行うことも可能です。

基本的には民間機のフライトをシミュレートすることが目的のフライトシムなので、派手な空中戦を楽しみたいという人には面白くはないかもしれませんが、純粋な飛行技術を磨きたいという人にはおすすめのタイトルになります。

Preper3D

マイクロソフトからFSシリーズの知的財産権を買い取ったロッキード・マーティンがリリースしているフライトシムが“Preper3D(以下P3D)”です。

ロッキード・マーティンが買収したのは、正確にはFlight Simulator X SP2の商用バージョンである“Microsoft ESP(エンタープライズシミュレーションプラットフォーム)製品”の知的財産で、P3DはFSX SP(サービスパック)2をベースにして開発されています。

開発には元ACES Studioの開発メンバーが起用されているため『FSシリーズの正統な後継となるフライトシムはMSFSではなくP3D』という見方もできますね。

2011年のP3D Ver.1.1のリリース当初は、FSXのバグの修正やプログラムの最適化など、『FSXに修正パッチを当てただけ』といったレベルの物だったため、FSシリーズから流れてきたプレイヤーには不評でしたが…。

そもそもP3Dは一般向けの販売を想定しているフライトシムじゃないんですよ。

FSXをベースとしてはいるものの、ロッキード・マーティンとしては教育・訓練用のシミュレーターとしての利用を想定しているようです。

P3Dの購入ページを見てみると

  • Professional
  • Professional Plus
  • Academic
  • Professional Developer
  • Pro Plus Developer

の5つのライセンス形態が用意されていますが、この中でも最も高価な$2,500ドルの“Professional Plus”は、軍事作戦のミッションシミュレーターとなるもの。

さすがにProfessional Plusuは高すぎて手を出せませんが、HPに書かれている説明を見ると、空対空、空対地、空対艦といったミッションを行うために、飛行経路の設定や、敵陣営の兵器の配置、さらには連接したパソコンで敵の戦闘機や地対空ミサイルの操作もできるようです。

本格的なミッションシミュレーターを整備するとなると数億円の費用が必要ですが、P3Dで簡易的なものを構築するのであれば、数台のパソコンとこれらを接続するためのサーバーがあればいいため、数百万円でミッションシミュレーターを構築することができますし、それほどスペースを必要としないため設置する場所を選ばないことから、前線基地に持ち込んでミッションのプランニングやミッション前のイメージトレーニングにも活用できるとあって、それなりにニーズはあるようです。

また、システム全体の構成がコンパクトで移動しやすいというメリットを生かしてロッキード・マーティンの製品のプレゼンにも活用されているようで、国際的な航空ショーでロッキード・マーティンのブースに置かれているシミュレーターは、その機種専用の物ではなくP3Dで該当する機種を表示しているんだとか。

さすがに一般向けを想定しているProfessionalライセンスでは、Professional Plusのように武器の使用はできませんが、簡易的なミッションプランナーが用意され、飛行経路の設定や、ターゲットの設置も可能で、オリジナルなミッションの作成も可能です。

FSXをベースとしているため、ビジュアルの面、とくに地表の建物や地形の表現はMSFSほどリアルではありませんが、30,0000か所以上の飛行場を収録し、航法用の地上支援施設も地球上のほとんどの物が収録されているため、飛行訓練を行うには最適でしょうね。

地球上のあらゆる場所を飛行可能のはもちろんのこと、デフォルトで収録されている潜水艦や深海作業艇を使えば、海の中にも入ることができます。

そういった意味では、P3Dの方が地球を丸ごと再現しているといえるのかもしれませんね。

Professionalライセンスではロッキード・マーティンの販売する軍用機のフライトモデルががいくつか収録されてはいますが、武器が使用できないので空中戦を楽しみたいという人にはあまりお勧めできませんが、VORやDME、TACANを駆使した航法のスキルを身に付けたいという人にはおすすめできるタイトルです。

X-Plane

X-Planeは1993年にリリースされたフライトシム。

当時のMicrosoft Flight Simulatorシリーズがグラフィックスやサウンド、ゲーム性などを重視していたのに対し、X-Planeはより現実に近い飛行や気象などの詳細な設定を重視して開発されました。

高い再現性から飛行訓練などにも用いられていて、、アメリカの連邦航空局 (FAA) がX-Planeを飛行訓練装置として認めている他、航空機・宇宙船の開発と販売を手掛けるスケールド・コンポジッツではスペースシップワンのシミュレーションに利用、日本国内では日本航空がX-Planeを採用した実績がある、といった具合に、一般向けのフライトシムながら、本格的なプロ向けのフライトシムにも劣らない性能を持つフライトシミュレーターとして知られています。

P3Dも訓練用に開発されてはいるものの、ベースがFSXなので実は空力的な再現度はいまいち…。

たまに物理法則を無視した挙動を起こして墜落したり、逆に着陸できなくなってしまったりなんてことがありますが、X-Planeではそんなことはまず起こりません。

プロのパイロットが訓練に使えるように開発されただけあって、飛行中のトラブルの再現もかなり細かいところまでできるのがX-Planeの面白いところ。

トラブルの再現はMSFSでもP3Dでもできますが、例えばこれらのフライトシムでは“エンジンの故障”や“エンジンの火災”程度しか設定できないところを、X-Planeでは…

  • 燃料配管の閉塞
  • 点火プラグの故障
  • エンジンスターターの故障
  • コンプレッサーストール
  • 排気温度の異常上昇
  • エンジンからの出火

といった感じでかなり細かく設定できます。

もちろんエンジン以外のシステムでもかなり細かい設定が可能です。

このような飛行機の再現度の高さがX-planeのセールスポイントで、地上の再現度はいまいち(それでもFSシリーズに若干劣る程度)でしたが、現在リリースされているバージョンでは、GoogleやBingの提供する衛星写真を取り込むことができるようになっているため、地上の風景に関してはMSFSと遜色ないレベルにまで再現することが可能ですが、飛行可能なエリアがMSFSやP3Dほど広くはありません。

確か北極圏と南極圏の一部を除くエリアだけが飛行可能だったと思います。

地球をアジアやオセアニア、北米、南米、ヨーロッパ、アフリカ、といった感じで分割していて、ダウンロード済みのエリアしか飛べなかったんじゃないかな?

各エリアは自分の好きなタイミングで無料でダウンロードすることができますし、すべてダウンロードすればエリアをまたぐフライトも可能ですが、初めから世界中を好きに飛べないのはちょっともの足りないと感じましたね…。

とはいえ、現在リリースされているフライトシムでは一番リアルなタイトルです。

フライトシムで遊んでみたいという人だけでなく、将来的にパイロットのライセンスの取得を考えている人におすすめのタイトルです。

Degital Combat Simulator

Digital Combat Simulator(DCS、ディジタル・コンバット・シミュレーター)は、Eagle Dynamics社が開発した軍用機を主としたフライトシム。

正確に言えばDCSはフライトシムをプレイするための環境で、プレイするためには“DSC”と冠した追加モジュールをインストールしなければいけません。

追加モジュールには“DCS: A-10C Warthog”や“DCS: F/A-18C Hornet”のように機種の型式やコードネームがつけられ、モジュールごとに操作可能な飛行可能なエリアが異なるのが特徴です。

MSFSやP3D、X-planeは基本的に民間機を操縦することが目的のフライトシムですが、DCSは軍用機を操縦してミッションをクリアするのが目的。

これだけならプレイステーション向けに販売されていたエースコンバットシリーズ(以下AC)と違いが無いように見えますが、DCSはACのようなライト層向けのお手軽シューティングゲームではなく、ガチの軍用機シミュレーターです。

ACなら最前線の敵の目の前からミッションがスタートしますが、DCSの場合ミッションのスタートは前線基地の駐機場から。

しかもスタート時には飛行機のエンジンがかかっていないため、自分でエンジンをスタートして、機体のシステムをゼロからセットアップしないといけない。

離陸して作戦空域に進出するときもACのような便利なナビ機能はなく、機内にある航法装置を実際の戦闘機と同じように操作しなければいけませんし、戦闘時も飛行しながら兵装システムをあれこれ操作してミサイルや機銃を発射していきます。

ACはターゲットをすべて破壊すればミッション完了ですが、DCSは基地に帰るまでがミッション。

当然燃料切れで墜落すればミッション失敗なので、出撃してから帰りつくまでの燃料を計算しなければいけない。

とまぁ、こんな感じでとにかくリアルに作りこまれたフライトシムなので、当然機体の再現度も高い。

コクピット内にあるスイッチはすべて操作可能で、それぞれの機能もほぼ100%再現されています。

機体自体の空力性も開発段階でのデータを可能な限り使用しているので、飛行特性も実物の飛行機とほぼ同じ。

数あるフライトシムの中でもリアリティの面ではトップクラスの再現度を誇ります。

ただし、ゲームの特性上、飛行可能なエリアは他のフライトシムと比較すると圧倒的に狭いようで、特定の作戦空域から出ることはできません。

軍用機での戦闘が主目的なので、飛行機に乗って自由気ままに空の旅を楽しみたいという人にはそれほど面白くはないかもしれませんが、ACのようなカジュアルなシューティングゲームでは物足りないという人や、リアルな空中戦を体験してみたいという人にはおすすめのタイトルです。

パイロットストーリー

パイロットストーリー(PILOT STORY)は、2010年から株式会社テクノブレインから発売されているフライトシミュレーターのシリーズ。

この記事の執筆時点では

  • 747クルーザーキャプテン
  • ブルーインパルス アクロスピリッツ
  • 島の便利屋フジカワヘリサービス
  • 787インテリジェントコックピット
  • ランディング道場
  • 空想科学プロジェクト マジンガーZホバーパイルダー
  • ランディング道場Vol.2
  • 747リアルオペレーション
  • 747リアルオペレーションDX
  • 787エアラインオペレーション

の10本がリリースされています。

パイロットストーリーシリーズでは、旅客機・戦闘機・実験機など、作品毎に特定の機体を取り上げ、それらの飛行機を操縦するパイロット達の仕事をストーリーとして展開するというのが特徴…と言いつつも、ストーリーは着陸からスポットインまでにスポットが当てられているので、ゲートから滑走路までのタキシングや、滑走路からの離陸、離陸して航空路までの進出といったところは大胆にもバッサリとカット…。

一応フリーフライトモードもありますが、ゲートの特性上、特定の空港周辺を飛ぶことしかできないので、2つ以上の空港を結ぶフライトというのは不可能です。

何を思って“リアルオペレーション”なんてタイトルをつけたのか問い詰めたいところですね…。

無料体験版があったので試しにダウンロードしてみましたが…。

コクピットのモデリングもリアルさとはかけ離れたもので、ビジュアルはプレステ2レベル。

“低負荷にしてどんなパソコンでも遊べるようにしました”なんて言っているようですが、開発部門はいまだにWindowsXPでも使っているんでしょうか?

操作性については、他のフライトシムであれば、無線周波数を自由に変更出来たり、オートパイロットのモード切り替えができたりするところ、パイロットストーリーの機体はそういったこともできず、方位や高度、上昇率の切り替えくらいしかできません。

まぁ、体験版だからこんなもんなのかもしれませんが、これで遊んでみて『パイロットストーリー買ってみよう!』と思う人はどれほどいるんでしょうかね?

むしろ『今更こんなものに金払うの?』ってなるんじゃないでしょうか?

ちなみに各タイトルの販売価格は1本8,530円(税込み)。

特定の機種で特定の空港の周辺しか飛べない上にプレステ2レベルのグラフィックのくせにMSFSのいちばん安いエディションのよりも高い…。

よほどこだわりでもなければ、パイロットストーリーを買うのはやめておいた方がいいですよ!

まとめ

というわけで、今回はパソコンで遊ぶことができるフライトシムをいくつか紹介してみましたが、いかがでしたでしょうか?

タイトルごとに特徴があり、それぞれ得意とする分野が微妙違うので、フライトシムを購入する前には一度『自分がフライトシムで何をしたいのか?』を考えてみるのもいいかもしれません。

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